Monday, January 28, 2019 9:15 AM

商品価格、日に何度も高騰 デノミ、賃上げ効果なく

 政情混乱に陥っているベネズエラでハイパーインフレーションに歯止めがかからない。国際通貨基金(IMF)はインフレ率が今年中に1000万%に達すると予測。商店では日に何度も商品価格が上がり、反米左翼マドゥロ政権が昨年実施したデノミネーション(通貨呼称単位の変更)や最低賃金の引き上げも焼け石に水の状態。市民生活に打撃を与え続けている。

 1月中旬、首都カラカス市内の食料品店の壁に取り付けられた大きなパネル。チーズやソーセージなど約60種品目の価格は空欄だった。「商品の多くが入荷しないのと、価格変動が激し過ぎるのが理由」。店主のサムエル・アルカセルさん(33)が説明する。

 陳列棚にあったチーズの塊の値段は約1万ボリバル(非公式レートで約430円)。前日は約7800ボリバルだった。価格のシールを日に3、4回貼り替えることも。市民の間では商品を購入しようか考えている間に価格が上がったとの笑えない会話が交わされる。(共同)