Tuesday, January 29, 2019 9:42 AM

統計不正調査全面やり直し 7割「身内だけ」で聴取

 毎月勤労統計の不正問題で厚生労働省は29日、外部の有識者委員で構成する特別監察委員会の調査を全面的にやり直す方針を決めた。不正に関係したとされる同省職員・元職員のうち7割近くは外部委員が聴取せず、「身内」の職員だけで話を聞いていたとして、国会での答弁を訂正した。

 25日に再調査方針を示した際は「監察委報告書の補強」として追加的な聴取にとどめる方向だったが、外部委員が対象者全員から聴取し直す抜本的な再調査が必要と判断した。厚労省が組織的隠蔽を否定する根拠としていた監察委調査の中立性が完全に失われた。

 昨年発覚した障害者雇用水増し問題でも、第三者検証委員会の報告書の原案を厚労省が作成していたことが新たに判明。身内の関与の常態化が浮き彫りとなった。(共同)