Wednesday, January 30, 2019 9:40 AM

米長官、中露連携「脅威」 高度サイバー攻撃警戒

 コーツ米国家情報長官は29日、上院情報特別委員会の公聴会証言や国際情勢に関する報告書で「中国とロシアが米国との競争を激化させており、米国の安全保障上の脅威は今後増大する」と述べ、中露が対米連携を強めていることに危機感を示した。来年の米大統領選に介入するため中露などが高度なサイバー攻撃を仕掛ける可能性を警告した。

 コーツ氏は中露が世界での影響力拡大を狙い「既存の安全保障秩序を侵食し、特に中東と東アジアで地域紛争のリスクを高めている」と指摘。両国が新たな国際秩序構築に向けて軍事面などで協力を深め、1950年代半ば以降で最も連携を強めていると警戒した。中露の宇宙を利用した軍事力増強が米国のリスクになるとも述べた。

 その半面「米国の安全保障や貿易の政策変更により、米国の同盟国には米国を頼らないようにする動きがある」と言及。名指しは避けたが、トランプ大統領の米国第一主義が同盟関係を弱体化させることを懸念した。(共同)