Wednesday, January 30, 2019 9:42 AM

首相「昨年末に精査指示」 統計不正、追加支給急ぐ

 安倍晋三首相は30日の衆院本会議で、厚生労働省による毎月勤労統計の不正問題について「昨年12月28日に厚労省側から報告を受けた。その際、しっかりと事案を精査するよう指示した」と明らかにした。「再発防止に全力を尽くすことで政治の責任を果たす」と強調し、雇用保険などの不足分の追加支給を急ぐ考えを示した。野党は不確かな統計数値に基づく2019年度予算案は「欠陥予算だ」と批判し、全容解明を迫った。

 施政方針演説など政府4演説に対する各党の代表質問で、党首クラスの国会論戦が始まった。

 根本匠厚労相は昨年12月20日に統計不正の報告を受けたが、問題を明らかにしないまま翌21日に10月分の勤労統計の確報値を発表。21日には19年度予算案が閣議決定された。首相の把握は閣議決定後で、根本氏の8日後となる。野党はさらに経緯をただす構えだ。(共同)