Thursday, January 31, 2019 9:45 AM

移民排斥「間違っている」 コレマツ氏生誕100年

 第2次大戦中に米国で強制収容され、戦後に日系人の名誉回復に尽力した活動家、故フレッド・コレマツ氏の生誕100年を迎えた30日、功績をたたえる式典がニューヨークで開かれた。参加者からは、メキシコ国境の壁建設にこだわるトランプ大統領の移民政策をコレマツ氏の体験と重ね合わせ「移民排斥は間違っている」と批判する声が上がった。

 式典では、地元弁護士らが「コレマツ氏、正義への闘い」と題した寸劇で同氏の生涯を再現した。日系人のマイク・イシイさんは「日系人家族を引き離した第2次大戦中の政策の『トランプ版』が現在、メキシコ国境で進められている」と指摘。コレマツ氏役を演じた弁護士ビンセント・チャンさんは「政府は(壁建設で)国境を閉ざしてはならない」と訴えた。

 コレマツ氏は日系2世。第2次大戦下、米大統領令による日系人強制収容を拒否し、逮捕された。1980年代、強制収容は人種偏見などに基づく誤った政策だったとの名誉回復の判決を勝ち取り、2005年に86歳で亡くなった。(共同)