Tuesday, February 05, 2019 9:24 AM

賃上げ手法、隔たり鮮明に 連合と経団連トップ会談

 連合の神津里季生会長と経団連の中西宏明会長が5日、2019年春闘を巡り、東京都内で会談した。神津氏がベースアップ(ベア)を含む月例賃金(月給)の引き上げを強く求めたのに対し、中西氏は「基本的な認識は共有できている」とした一方、連合側のベア重視の方針には「立場が違う」と述べた。賃上げの手法について、両者の隔たりが鮮明となった。

 労使トップが直接意見を交わし、春闘の攻防は本格化。主要企業の労働組合側が2月末までに要求を提出し、3月中旬には経営側の回答が集中するヤマ場を迎える。

 会談の冒頭、中西氏は「第3四半期の決算が出て収益もそこそこ上がっている。これをどう持続して、経済成長を果たしていくか、節目の年だ」と述べた。これに対し、神津氏は「中小企業の賃金水準は20年前をピークに低下し、(大手との)ギャップの蓄積は大きくなっている。月例賃金に強いこだわりを持ち、上げ幅だけでなく(月給額の)絶対水準にも重きを置きたい」と訴えた。(共同)