Tuesday, February 05, 2019 9:26 AM

ゴーン被告の報酬凍結へ 日産、90億円を決算計上

 日産自動車が、前会長のカルロス・ゴーン被告=会社法違反(特別背任)などの罪で起訴=に関し、有価証券報告書に記載していなかった報酬の支払いを凍結する方針を固めたことが5日、分かった。約90億円分を確定報酬分として近く決算に計上するが、ゴーン被告の報酬過少申告の事件を巡る司法判断や、日産が検討しているゴーン被告への損害賠償請求をにらみ実際の支給は見送る。

 関係者は「ゴーン被告が絡んだ不正の総額は、確定報酬額を上回る可能性がある」との見方を示した。報酬額が賠償額と事実上相殺され、ゴーン被告が最終的に受け取れないケースも考えられる。

 東京地検特捜部は、ゴーン被告の役員報酬が、2015年3月期までの5年間に計約50億円、16年3月期〜18年3月期に計約40億円それぞれ有価証券報告書に過少記載されたとして、ゴーン被告らを起訴した。法人としての日産も起訴された。(共同)