Tuesday, February 05, 2019 9:26 AM

厚労相、賃金悪化認める 野党「アベノミクス偽装」

 根本匠厚生労働相は5日の衆院予算委員会で、統計不正問題に絡み、2018年1〜11月の平均の実質賃金の伸び率がマイナスになったとの野党試算について「機械的な計算という前提の限りでは、おっしゃる通りだと思う」と述べ、マイナスを事実上認めた。野党は政権が賃金の伸び率を高く見せかけたとして「アベノミクス偽装だ」と追及。安倍晋三首相は「恣意的にできるわけない」と反論した。18年度第2次補正予算案は5日夜の衆院本会議で可決された。

 野党は実質賃金の伸び率を実態に近い形で計算し早期に公表するよう要求。首相は「算出可能か担当省庁で検討している」と述べるにとどめた。

 国民民主党の山井和則氏は、18年1月に実施した毎月勤労統計の調査方法変更で賃金の伸び率が高く出るようになったと主張。「結果的にアベノミクスの成果を高く見せる誤った情報をまき散らした」と批判した。首相は「経済政策をよく見せようとして統計をいじっているわけでない」と強調した。(共同)