Wednesday, February 06, 2019 9:18 AM

シリア早期撤収に異議 米上院、大統領けん制

 米上院本会議は5日、シリアとアフガニスタンからの駐留米軍の「性急な撤収」は過激派組織「イスラム国」(IS)や国際テロ組織アルカイダの復活を招くとして異議を唱える条文を盛り込んだ中東関連法案を、77対23の賛成多数で可決した。早期撤収を狙うトランプ大統領をけん制する狙い。

 撤収を禁じる法的拘束力はないが、トランプ氏を支える共和党が主導する上院が法案を可決したことで、トランプ氏の安全保障政策への懸念が高まっていることが示された。法案は下院に送られる。

 法案は、米軍が早期撤収すればロシアやイランが空白を埋め、米国や同盟国の国益を損なう恐れがあると警告し、撤収する場合はISなどの壊滅を証明するよう政権に求めた。イスラエルへの軍事支援などを柱とし、早期撤収に異議を唱える条文は共和党のマコネル院内総務が主導して付け加えた。(共同)