Wednesday, February 06, 2019 9:20 AM

トヨタ、純利益を下方修正 19年3月期、保有株下落

 トヨタ自動車は6日、2019年3月期連結業績の純利益予想を2兆3000億円から1兆8700億円に下方修正すると発表した。前期比では25.0%減となる。販売は好調だったが、株式市場の悪化に伴いマツダやSUBARU(スバル)、部品メーカーなど関係強化のため保有している株式の価格下落で評価損3100億円を計上したことが響いた。

 グループのダイハツ工業と日野自動車を含む世界販売は過去最高の見通しだった1050万台から1055万台に上積みした。中国で高級車ブランド「レクサス」が伸び、欧州でもハイブリッド車が堅調に推移している。売上高は過去最高の29兆5000億円、本業のもうけを示す営業利益は2兆4000億円にいずれも据え置いた。純利益の下方修正について、白柳正義執行役員は東京都内で開いた記者会見で「将来的な競争力を左右するような減益ではない」と述べた。保有株の価格が上昇すれば評価損は解消する。

 米中貿易摩擦などで米国と中国の両市場に減速感が出ているが、新型車投入などでてこ入れする。友山茂樹副社長は会見で、貿易摩擦や英国の欧州連合(EU)離脱、国内の人口減少を懸案に挙げ「何があっても俊敏に対応できる企業体質の確立を図る」と話した。(共同)