Monday, February 11, 2019 9:34 AM

防疫高水準も感染防げず 豚コレラ拡散、愛知施設

 豚コレラが5府県に広がる起点となった愛知県豊田市の養豚場は、豚舎を密閉性の高い構造にするなど一般的な養豚農家より高水準の防疫対策を行っていたことが10日、県などへの取材で分かった。関係者からは「国の基準なども含め、今までのウイルス対策を見直さなければ感染を防ぎきれないのではないか」との指摘も出ている。

 県などによると、養豚場は窓の少ない3階建てで、ネズミなどの小動物や鳥は入り込みづらく、ウイルスが侵入しにくい構造という。

 各地に子豚を出荷していたため、通常より厳しい衛生管理も徹底。効率の良い「動力式噴霧器」を導入し、施設内に入る車両のタイヤだけでなく側面や車体裏も消毒するなどしていた。食品廃棄物を飼料にする取り組みなどが先進的と評価され、農林水産省から表彰されたこともあった。(共同)