Friday, February 15, 2019 9:40 AM

元首相秘書官、圧力を否定 「不適切な意図ない」

 中江元哉元首相秘書官は15日の衆院予算委員会で、毎月勤労統計を巡る調査対象事業所の入れ替え方法の変更について、厚生労働省に不当な圧力をかけていないと主張した。「全て政策的な観点からだ。政府に都合のいいデータが出るよう不適切な方法を取らせる意図に基づくものでは全くない」と述べた。野党は、官邸がアベノミクスの効果を演出するため、調査手法の見直しを求めたのではないかと追及した。

 中江氏は2015年3月31日に厚労省から説明を受け改善の可能性に関する「問題意識」を伝えた。同省は5月中旬、勤労統計に関する有識者検討会を発足させている。立憲民主党の本多平直氏は「秘書官からの指摘はどう喝、圧力だ。これが検討会につながったのでは」と指摘した。

 中江氏は安倍晋三首相の首相秘書官を務め、現在は財務省関税局長。予算委には元首相秘書官として参考人招致された。(共同)