Friday, February 15, 2019 9:43 AM

はしか全国拡大懸念 過去10年で最多の勢い

 今年に入り、はしかの患者数が急増している。国立感染症研究所の最新の集計では三重や大阪を中心に148人報告され、既に昨年1年間の患者数の半数を超え、過去10年で最多ペースだ。同じ空間に短い間いるだけで空気感染するなど、極めて感染力が強いのが特徴で、集会や百貨店での集団感染も起きたほか、患者が新幹線で長距離を移動したことも発覚。全国に広がる懸念も出ており、専門家はワクチン接種の徹底を呼び掛けている。

 津市では、昨年末開催の宗教団体の研修会に参加した10〜20代の間で感染が広がり、三重県内で今年約50人の患者が報告され、和歌山や愛知、岐阜にも飛び火した。この団体はワクチンを含めた医薬品利用に慎重で、参加した49人中24人が感染、うち20人はワクチン未接種だった。

 百貨店「あべのハルカス近鉄本店」(大阪市)では2月から、従業員や利用客約20人に感染が広がっている。また女性患者が8日と10日に新大阪-東京間の東海道新幹線を利用しており、車内で他の人にうつした可能性が指摘されている。(共同)