Wednesday, February 20, 2019 9:37 AM

変更2日前に秘書官へ説明 厚労省、検討会影響か

 厚生労働省の毎月勤労統計を巡り、2015年9月14日に、同省幹部らが中江元哉・元首相秘書官(現財務省関税局長)へ調査方法見直しに関する有識者検討会の状況を説明したことが20日、分かった。検討会が当時の手法を維持する方針を変更した2日前に当たる。

 同じ15年9月14日に、検討会座長の阿部正浩中央大教授に厚労省から「委員ではない人から変更の示唆があった」とメール連絡が来たことが既に判明。根本匠厚労相は20日の衆院予算委員会で「当時の担当部長に確認したところ、(示唆した人物は)中江氏のことだと思われる」と説明した。中江氏が変更を求めた可能性も新たに出てきた。

 野党は、官邸がアベノミクスの成果を演出するため統計をゆがめた疑いが高まったとして、攻勢を強める構えだ。(共同)