Thursday, February 21, 2019 9:52 AM

大経済圏構想が本格始動 中国、香港一体化に懸念も

 中国南部の広東省と香港、マカオを一体化させて大経済圏を築く「ビッグベイエリア(大湾区)構想」が21日、本格始動した。習近平国家主席が主導する国家戦略で、高度の自治が約束された「一国二制度」下にある香港やマカオを経済的に取り込む狙いもある。香港民主派からは中国の影響力が強まり、同制度の形骸化が進むとの懸念が出ている。

 3地域の政府が21日、中国政府が発表した同構想の計画綱要の説明会を香港で開催。中国経済の減速が鮮明となる中、「国際的に一流のベイエリア」を完成させるとアピールした。会場周辺では民主派らが小規模の反対デモを行った。

 先端企業が集まる広東省深セン市と広州市、国際金融センターの香港、カジノで有名なマカオの4都市を中心として、大湾区を2035年までに「世界的な科学技術の革新拠点」に発展させる。(共同)