Tuesday, February 26, 2019 9:28 AM

イラン外相が辞意 核合意交渉の「顔」

 イランのザリフ外相は25日、辞任の意向を表明した。既に辞職届をロウハニ大統領に提出した。政府高官が明らかにした。ザリフ氏は穏健派ロウハニ政権で、2015年のイラン核合意を巡る多国間交渉の中心的な役割を担った一人。イラン外交の「顔」として活動してきたザリフ氏の辞任が決まれば、ロウハニ政権への大きな打撃になる。

 ロウハニ師周辺は慰留する構えで、側近は26日「職にとどまるよう説得を試みる」と述べたが、連絡が付かないという。ロウハニ師自身は辞任を認めるかどうかはコメントしていないが、ザリフ氏の辞意は固いとの見方がある。

 イランは、トランプ政権が18年に核合意を離脱し制裁を再開したことで、経済的苦境にある。国内の保守強硬派は「核合意は失敗だった」と主張して、ロウハニ政権批判を強めている。ザリフ氏が辞任すれば、米国との対立が一層深まる恐れがあり、欧州などと目指す核合意の存続にも暗雲が漂う。(共同)