Tuesday, February 26, 2019 9:29 AM

官邸への忖度、重ねて否定 勤労統計変更で首相

 安倍晋三首相は26日の衆院総務委員会で、毎月勤労統計の調査方法変更を巡り、厚生労働省が自身や首相官邸側の意向を忖度したとの見方を改めて否定した。「調査方法の見直しは、専門的な検討を経て統計的な精度向上の観点から行われた」と述べた。立憲民主党の高井崇志氏らへの答弁。

 高井氏は、中央省庁の幹部人事や政策決定が官邸主導で行われていると指摘し「役所の忖度を生んでいる」と追及。首相は、幹部人事の一元的な管理は縦割り行政の弊害を排除し、政治主導を実現するのが目的だとして「強権的との指摘は当たらない」と反論した。

 中江元哉元首相秘書官(現財務省関税局長)が調査手法見直しで、厚労省幹部に「問題意識」を伝えたことには「秘書官が、報告を受けたことに見識の範囲内で意見を述べることは当然だ」とし、落ち度はなかったとの認識を強調した。(共同)