Wednesday, February 27, 2019 9:27 AM

シナイ半島に陸自派遣へ 多国籍軍、初の司令部要員

 政府は27日、国家安全保障会議の4大臣会合を首相官邸で開き、エジプト・シナイ半島でイスラエル、エジプト両軍の停戦監視活動をする「多国籍軍・監視団」(MFO)に司令部要員として陸上自衛隊員2人を今春にも派遣する方針を決めた。複数の関係者が明らかにした。安全保障関連法で新設された任務である「国際連携平和安全活動」の初適用となる。岩屋毅防衛相が近く準備指示を出す方向だ。

 2015年に成立した安保関連法は、国連平和維持活動(PKO)と内容が似ているものの、国連が統括しない平和維持活動について、自衛隊の派遣を認める規定を新設した。安倍政権としては、自衛隊による海外活動の拡大を図ることで、国際貢献に積極的な姿勢を示す狙いがある。

 派遣先はシナイ半島南部のシャルムエルシェイクにあるMFO司令部。2月上旬に薗浦健太郎首相補佐官らが現地で治安情勢を確認した。防衛省も調査団を出す意向で、停戦合意などPKO参加5原則を満たすと判断すれば、派遣を閣議決定する。(共同)