Wednesday, February 27, 2019 9:27 AM

組織的隠蔽再び否定 監察委、虚偽説明認める

 毎月勤労統計不正で、厚生労働省の特別監察委員会(委員長=樋口美雄労働政策研究・研修機構理事長)は27日、再調査結果の追加報告書をまとめ、1月の発表と同様に組織的隠蔽を否定した。理由として、鈴木俊彦事務次官ら幹部は不正を認識せず隠蔽の指示をしていなかった上、担当課レベルでも綿密な打ち合わせや周到な準備の形跡がなかったことを挙げた。

 報告書は新たに、少なくとも2件の虚偽説明を認定。「公的な場で真実に反することを認識しながら事実と異なる虚偽の説明があった」と指摘する一方、「隠す意図までは認められない」とした。監察委は同省で記者会見し、元名古屋高裁長官の荒井史男委員長代理が「隠蔽は積極的に隠すという厳格な要件があるが、それには当たらない」と述べた。

 野党は「隠蔽行為を認めなかった。アウトだ」と批判し、国会審議で厳しく追及する。(共同)