Thursday, February 28, 2019 8:57 AM

3月にも日米交渉開始 通商代表、意欲示す

 ライトハイザー米通商代表は27日、議会下院の公聴会で、日本との新たな貿易交渉の初会合を、3月に日本で開くことに意欲を示した。米国が離脱した環太平洋連携協定(TPP)の発効で対日輸出が不利になっており「喫緊の課題だ」として交渉を急ぐ考えを示した。日本政府は28日、4月以降に米国で開催するよう申し入れる方針を決めた。

 日米首脳は昨年9月に貿易交渉入りで合意した。ライトハイザー氏が兼務する対中貿易協議の延長で、初会合は今年4〜5月に開かれるとの見方が多かった。日本政府関係者は28日「米国から正式な要請は来ていない」と説明した。

 TPP発効に伴う関税引き下げで、参加国から日本への牛肉輸出量が大きく拡大した一方、米国産の伸びは見劣りしている。ライトハイザー氏はTPPと日欧経済連携協定(EPA)の発効で「米農家への影響が実際に出ている」と危機感を示し、初会合に向け「日本をすぐに訪れたい。おそらく来月だ」と述べた。(共同)