Thursday, March 07, 2019 9:15 AM

自家用車で観光客有料送迎 タクシー相乗り解禁

 安倍晋三首相は7日の未来投資会議で、自家用車を使って有料で客を運ぶ「ライドシェア」の活用拡大へ道路運送法を改正する方針を表明した。公共交通の「空白地」という導入の前提条件を明確化。運行管理をタクシー事業者に委託しやすくするほか、地元住民に限らず観光客の送迎も認め、ドライバー不足などに悩む地域の足を確保する。実証実験が行われてきた「タクシー相乗り」も解禁する。

 首相はライドシェアについて「利用者の視点に立ち、現在の制度を利用しやすくするための見直しが必要。タクシー事業者と連携を図ることは自治体と利用者双方にとってメリットがある」と述べた。今夏に取りまとめる成長戦略に盛り込み、法改正案は2020年の通常国会提出を目指す。タクシー相乗りは19年度中に通達で認める方向だ。

 マイカー輸送は「白タク」として原則禁止だが、公共交通手段のない地域で住民の利用に限り認めている。ただ活用した市町村の数は昨年3月の調査で全国の26%。空白地の解釈が必ずしも統一されていないためとみて、定義をはっきりさせる。国家戦略特区に限定してきた観光客輸送を、全国的に認める。(共同)