Friday, March 08, 2019 9:34 AM

厚労省の組織風土指弾 担当部署「機能不全」

 厚生労働省による賃金構造基本統計の不正問題で、背景などを調べた総務省行政評価局は8日、報告書を公表した。長年にわたる不正は「事なかれ主義のまん延」や「順法意識の欠如」という厚労省の組織風土が根底にあると分析。統計の担当部署は問題があっても幹部に情報が集約されず、部下に適切な指示が下りない「機能不全」に陥っていると指弾した。

 石田真敏総務相は記者会見で「ガバナンス(組織統治)の問題に対し、論点を整理した。厚労省で再発防止策を講じてもらいたい」と述べた。

 賃金構造統計は、学歴や勤続年数といった労働者の属性別に賃金を把握する調査。調査員が事業所を訪れるルールだったが、調査票の郵送で済ませていた。本来は調査対象の「バー、キャバレー、ナイトクラブ」を除外する不正もあった。(共同)