Monday, March 11, 2019 10:23 AM

北朝鮮との対話要請 国連、人権侵害なお深刻

 ジュネーブで開催中の国連人権理事会(47カ国)は11日、北朝鮮の人権問題の討議に入った。この問題を担当するキンタナ国連特別報告者が冒頭報告で、米朝首脳会談の開催など緊張緩和の動きがみられる一方、北朝鮮国内では深刻な人権侵害が続いており「非常に懸念している」と述べ、状況改善のため北朝鮮政府との建設的な対話を要請した。キンタナ氏は健康問題により会合に出席せず、ビデオ映像で声明を読み上げた。

 キンタナ氏は人権理に提出した報告書で、北朝鮮では政治犯収容所に、今も法の手続きなしで人々が送り込まれているとの報告があり「拘置施設では拷問や虐待が広範囲かつ組織的に行われ、国民が基本的人権を侵害されている」とした。

 その上で北朝鮮との対話・交渉では朝鮮半島非核化と並行して人権問題も取り上げるよう求めた。中国政府には国内に逃げ込んだ北朝鮮脱出住民(脱北者)の強制送還を行わないよう勧告した。(共同)