Monday, March 11, 2019 10:25 AM

悲しみ胸に前進誓う 「私たちを見守っていて」

 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の発生から11日で8年を迎えた。関連死を含む犠牲者は2万2000人超。インフラ整備は進んだが、今も5万人以上が避難生活を送る。各地の追悼式では午後2時46分の地震発生時刻に合わせ遺族らが黙とうした。「見守っていてください」。悲しみを胸に復興に向けて前へ進む誓いを新たにした。

 東京の国立劇場では政府主催の追悼式が開かれた。遺族代表の岩手県陸前高田市出身、高橋勇樹さん(41)は津波で母フサ子さん=当時(62)=を失った。8カ月後には父勇太郎さん=同(70)=も病気で亡くした。「復興に向かって歩む私たちを見守って」と決意を語った。

 宮城県女川町出身の今野昌明さん(52)は、津波で行方が分からない母通子さん=当時(69)=への思いを語った。「見つけてあげられない悔しさと無力さ、絶望の悲しみとつらさで、心に大きな穴があいたままです」(共同)