Tuesday, March 12, 2019 10:49 AM

大規模停電復完全復旧せず ベネズエラ、石油輸出影響

 ベネズエラ全土で今月7日に発生した大規模停電は11日も首都カラカスなど一部を除き完全復旧に至らず、市民は引き続き困窮を強いられた。反米左翼マドゥロ政権の主要収入源である石油輸出も滞り、中長期的に深刻な影響が懸念されている。

 「服を洗うことすらできない」。カラカス市内の団体職員の女性(35)がこぼした。電気は復旧したが、停電の影響で水道の供給は止まったまま。現地からの報道によると、人々は山まで湧き水をくみに行くという。冷蔵庫が使えないので食品は腐り、購入しようにも商店の多くは閉まっている。政府は職場や学校を13日まで休みにすると決めた。

 予備電源のない病院では、透析や人工呼吸器を必要とする患者への対応に苦慮する。地元非政府組織(NGO)は、全国の病院で新生児を中心に20人以上が死亡したと発表。政権側は否定している。(共同)