Tuesday, March 12, 2019 10:51 AM

正恩氏、選挙に出ず 指導体制の改編準備か

 北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が10日行われた最高人民会議(国会)の第14期代議員選挙に立候補しなかったことが12日分かった。国営メディアが同日発表した当選者687人の名簿に名前がなかった。聯合ニュースによると、1948年の初選挙以来、最高指導者が代議員に選出されなかったのは初めて。一層の権力強化へ向けて国家機構や指導体制の改編を準備している可能性がある。

 最高人民会議は立法権を有する最高主権機関で、4月上旬にも新たな代議員による会議が招集される見通し。金正恩氏を別格と位置付け、憲法改正を通じて国家元首としての新たなポストを設けるとの観測も出ている。

 金正恩氏は経済建設に総力を挙げるとの戦略路線を維持する一方、2月末の米朝首脳会談が物別れに終わったことを踏まえ、体制引き締めを図る公算が大きい。(共同)