Tuesday, March 12, 2019 10:51 AM

北方領土引き渡し要請なし 冷静に交渉中とロシア報道官

 ロシアのペスコフ大統領報道官は12日、日本との平和条約締結交渉に関し「南クリール諸島(北方領土)の引き渡しについては(日本側から)何の要請もない。辛抱強い、冷静な協議が続いている」と語った。日露両政府が進める平和条約締結交渉では島の引き渡しを協議していないと主張する一方、引き渡しそのものを全面否定はしなかった。

 12日付のロシア紙RBKが「クレムリン(ロシア大統領府)は『日本に島を引き渡さない』立場を決めた」と報じたことを受け、地元メディアに語った。ペスコフ氏は「日本と交渉しているのは平和条約締結で、島を引き渡すかどうかではない」とも述べた。

 日露両首脳は昨年、歯舞群島と色丹島の日本への引き渡しを明記した1956年の日ソ共同宣言に基づき平和条約交渉を進めることで合意、2島引き渡しで合意するかどうかが焦点となっている。(共同)