Friday, March 15, 2019 10:23 AM

米、共和党から造反12人 来年選挙へ結束に乱れ

 米上院がトランプ大統領の国家非常事態宣言を無効にする決議案を14日に可決した際、政権の議会工作にもかかわらず身内の共和党から12人もの議員が造反し賛成に回った。次期大統領選を来年に控え、メキシコ国境の壁建設に固執するトランプ政権と、強硬路線への反発を強める共和党の足並みの乱れが露呈した。

 政権は採決に際し、決議案に賛成すれば大統領選と同時実施される次の議会選で支援しないとし、共和党議員を締め付けていた。ニューヨーク・タイムズ紙などによると、一部議員にはトランプ氏が直接電話し、選挙への悪影響を警告。当初は決議案に賛成すると表明していたティリス議員らは圧力に屈し、反対に転じた。

 しかし、賛成の意向を今月3日に公言したポール議員は、激怒したトランプ氏から電話で翻意を迫られたが拒否。元大統領候補の重鎮ロムニー氏や、前回16年大統領選で共和党の候補指名を争ったルビオ氏ら、以前からトランプ氏と距離を置く議員らが賛成し、公然と反旗を翻した。(共同)