Monday, March 18, 2019 10:05 AM

政府、対ロシア制裁を継続 クリミア編入から5年

 菅義偉官房長官は18日の記者会見で、ロシアによるウクライナ南部クリミア半島の強制編入を日本政府として認めない立場を強調した上で、対ロシア制裁を継続する方針に変わりないとの考えを示した。2014年3月18日にロシアのプーチン大統領が編入を宣言してから5年が経過したことを踏まえた発言。

 北方領土問題解決を目指す安倍晋三首相としては、鍵を握るプーチン氏を刺激したくないのが本音だが、先進7カ国(G7)の一員として、ロシアに厳しい姿勢を示す米国、英国などと足並みをそろえざるを得ないと判断したとみられる。当面は制裁と交渉を同時進行させる構えだ。

 菅氏は「今後の情勢を踏まえつつ、引き続きG7の国々と連携をしながら適切に対応したい」と述べ、発動中の対ロ制裁を続ける方針を明らかにした。クリミア編入については「ウクライナの主権と領土の一体性を重要視し、ロシアにおける併合を認めないというのが政府の一貫した立場だ」と語った。(共同)