Monday, March 18, 2019 10:06 AM

核の「先制不使用」撤回も 中国、米INF条約破棄で

 米中が南シナ海などで軍事的対立を強める中、中国が一貫して主張してきた「核の先制不使用」政策を撤回するとの見方が強まっている。米国が中国との対抗を視野にロシアとの中距離核戦力(INF)廃棄条約の破棄を発表したことも、政策変更への動きを後押ししているようだ。

 核攻撃を受けない限り核兵器を使用しないとする先制不使用政策は中国が1964年の核実験以来主張している核政策の大原則。この主張により中国は自国の「平和路線」をアピールしてきた。

 北京にある清華大の趙通研究員は昨年10月に発表した報告書で、南シナ海やインド洋で米軍が対中国の潜水艦作戦を強化していることで不信感が高まり「中国が核の先制不使用政策を再考する可能性が高い」と指摘した。(共同)