Thursday, March 21, 2019 10:18 AM

避難の大切さ、外国人にも 大阪で防災啓発施設が奮闘

 外国人労働者や訪日観光客の受け入れが広がる中、災害発生時に命を守る避難の大切さを外国人にも伝えようと、大阪市西区にある防災啓発施設「津波・高潮ステーション」が奮闘している。来館した留学生や各国政府関係者に協力を依頼し、緊急時の対応を母国語で発信してもらう地道な活動が評判を呼び、2018年度の外国人来館者数は過去最高を記録した。

 「皆さんの友人知人に伝えてほしい。もし大阪で津波が来ても慌てないで、2時間以内に3階以上に逃げれば大丈夫」。2月下旬、施設の展示エリアで、西大阪治水事務所の職員が伝えると、防災を担当するタイやミャンマーの政府関係者は熱心にメモを取っていた。

 ステーションは大阪府が過去の水害の教訓を伝え、将来の津波に備えてもらおうと09年に開館した市民向けの施設。CGを使った迫力ある映像で津波を疑似体験できるシアターが話題で、国内外からの見学者は10年で30万人に達した。(共同)