Monday, March 25, 2019 10:15 AM

強さ象徴する完勝 小林陵、1回目に日本最長

 今季の強さを象徴するような完勝だった。小林陵は「優勝して締めくくれるなんて」と解放感に浸った。試合後は個人総合覇者として晴れやかな笑みを浮かべながらクリスタルトロフィーに口づけした。

 1回目は高い飛行曲線でヒルサイズを大きく越え、会場のどよめきを誘った。「本当に飛び出しがうまくいった。下の風もよくて、すごく伸びた」。会心の飛躍でジャンプ台記録と自らの日本最長記録を更新し、派手なガッツポーズを繰り返した。2回目もきっちりとまとめ、2位に飛距離換算で約17.5メートルの大差をつけた。

 日本人初のW杯個人総合優勝、史上3人目のジャンプ週間完全制覇、男子最多に並ぶW杯6連勝。それでも一番うれしかったのは「さっきの252メートル」と言い切った。華々しい数々の勝利よりも、誰よりも遠くまで飛んだことに喜びを見いだす姿には競技への純粋な思いがにじむ。(共同)