Monday, March 25, 2019 10:18 AM

80歳以上への保険勧誘自粛 日本郵便、苦情に対応

 日本郵便は25日、80歳以上の高齢者に対する新規の保険の勧誘を4月から自粛すると明らかにした。郵便局の窓口での保険販売で、商品内容を理解しないまま契約してしまうケースなどが相次いだため。80歳以上の顧客には、2017年から契約時に家族が同席して商品内容を説明してきたが、苦情が減らなかったという。

 勧誘自粛は、80歳以上で郵便局の保険に加入していない人が主な対象となる。全国の郵便局には15年度からの約3年間で1万4千件ほどの苦情が寄せられ、その6割程度が高齢者によるものだった。今後は顧客が希望すれば販売するが、郵便局員の販売実績には反映しない。局員の過大な営業目標が一因との指摘に対応する。

 全国の郵便局では、窓口や営業職員による訪問などで、かんぽ生命保険の養老保険などを販売している。生保業界では、外貨建て保険で元本割れの苦情が増加し、銀行窓口での販売方法の見直しを迫られるなど、高齢者への対応が課題となっている。(共同)