Monday, March 25, 2019 10:18 AM

辺野古、新区域に土砂投入 「民意無視」沖縄は反発

 政府は25日、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設先、名護市辺野古の沿岸部で、新たな区域への土砂投入を開始した。今後、埋め立て用土砂を搬出するための態勢を増強するなど、移設作業を加速させる。県側は、2月24日の県民投票で7割超が埋め立てに反対の民意を示した結果を無視する形で工事が次の段階に進んだことに反発を強めた。

 防衛省沖縄防衛局は25日午前、県に通知した上で、午後3時ごろから土砂投入を始めた。周辺海上には移設に反対する市民らのカヌーや小型船が集まり、抗議活動を展開した。玉城デニー知事は「激しい憤りを覚える。県民投票で示された民意を無視し、工事を強行するのは民主主義を踏みにじり、地方自治を破壊するものだ」とのコメントを出した。

 岩屋毅防衛相は防衛省で記者団に「抑止力維持と基地負担軽減の両方を満たす唯一の選択肢だ」と強調した。昨年12月に埋め立てを開始した区域の工事の進み具合は約5割だと明かした上で、新たに土砂を投入した区域と並行して工事を続ける考えを表明した。(共同)