Monday, March 25, 2019 10:18 AM

被爆体験、差別を証言 NYで「平和映画祭」

 ニューヨークで開かれた「ニューヨーク平和映画祭」で24日、広島で被爆した平田道正さん(83)が自身の体験を証言した。原爆投下直後の広島の様子や、その後も差別を恐れて被爆した事実を長年隠したことなどを紹介、約20人の聴衆は真剣に聞き入った。

 投下の瞬間、平田さんは屋内にいて大きな外傷はなかったが「皮膚が焼けただれた人々が水を求めながら歩いていたのを覚えている。川には多くの遺体が浮いていた」と振り返った。

 平田さんは、なぜ米国はこれほど非人道的な兵器を日本で使ったのかと長年考えたが、米国留学を通じて米国人と交流するなどしてわだかまりが小さくなった経緯を説明。今は米国の平和活動家らの協力に「感謝している」と述べると、会場から大きな拍手が湧いた。(共同)