Tuesday, March 26, 2019 10:12 AM

平和条約40年、友好遠く イスラエルとエジプト

 イスラエルとエジプトが平和条約を結んで26日で40年。両国はエジプト北東部シナイ半島で続ける過激派組織「イスラム国」(IS)掃討作戦で協力を強化するが、国民間の友好関係構築には程遠く「冷たい平和」と呼ばれる状態に大きな変化はない。日本政府は4月、シナイ半島に自衛隊員2人を派遣、両国の停戦監視活動に加わる見通しだ。

 「エジプト空軍はイスラエル側を通過する必要がある。両国は広範囲に協力している」。エジプトのシシ大統領は1月に放映されたCBSのインタビューで掃討作戦について問われ、こう答えた。エジプト大統領がイスラエルとの軍事協力に言及するのは異例だ。

 エジプトは過去4度の中東戦争でイスラエルと対立。イスラエルのパレスチナ占領にも反対しており、エジプト国民の反イスラエル感情は今も根強い。国民の反感を恐れたとみられるエジプト政府がインタビューの放映中止を求めたが、CBSは拒否したという。(共同)