Friday, March 29, 2019 10:43 AM

地域ごとに拠点病院選定へ 訪日外国人の医療対策

 日本を訪れている外国人が急病やけがで医療を受ける際のトラブルを防ぐため、厚生労働省の有識者会議が29日、対応策をまとめた。訪日客が安心して医療を受けられるよう、地域ごとに外国人患者の受け入れ拠点となる病院を選定、整備することが柱。2020年の東京五輪・パラリンピックに向け実施を急ぐ。

 18年の訪日外国人は3119万人。政府は20年に4000万人まで増やす目標を掲げる。一方、厚労省によると18年10月に外国人を診察した病院の2割弱が医療費未払いを経験するなど、医療現場の負担が増えている。

 政府は今後、地域ごとに受け入れ拠点病院を選定し、支援する。重症患者は都道府県ごと、軽症患者は複数の市町村から成る2次医療圏(18年4月時点で全国335)ごとに選ぶ。なるべく多くの拠点を設けるため、選定数に上限は設けない。(共同)