Wednesday, April 03, 2019 10:32 AM

セブン、社長交代に発展 24時間営業問題

 セブン&アイ・ホールディングスは3日、傘下のセブン-イレブン・ジャパンの古屋一樹社長(69)を退任させ、後任に永松文彦副社長(62)を昇格させる人事を固めた。24時間営業を巡る古屋氏の加盟店対応の不備が要因で、トップ交代に発展。体制を刷新し、店舗運営の制度設計など経営環境の急激な変化への対応を加速させる。古屋氏は代表権のない会長に退く。4日に正式決定する。

 セブン-イレブンは、大阪府の加盟店オーナーが人手不足により自主的に営業時間を短縮したことが大きな話題になり、3月21日以降に直営10店舗で24時間営業の見直しに向けた実験を始めるなど対応に追われている。セブン&アイの井阪隆一社長はこの間のセブン-イレブンの対応を不十分とみて、体制刷新に踏み切ったもようだ。永松氏は人事畑が長く、社内外で調整力を発揮することを期待する声もある。

 セブン&アイは2016年に当時、会長兼最高経営責任者だった鈴木敏文氏がセブン-イレブンの社長だった井阪氏を退任させ、副社長だった古屋氏を昇格させる人事案を提示したものの取締役会で否決された。経営は混乱したが、鈴木氏が退任して井阪氏がセブン&アイの社長に昇格して決着した。古屋氏はこのときにセブン-イレブンの社長に昇格していた。(共同)