Friday, April 05, 2019 10:19 AM

振り込み同額、家族へ送金 ゴーン前会長、日産資金

 会社法違反(特別背任)の疑いで再逮捕された日産自動車の前会長カルロス・ゴーン容疑者(65)が実質的に保有するレバノンの投資会社に、オマーンの販売代理店から日産の資金が複数回振り込まれたうち、少なくとも一部はそのまま同額がゴーン容疑者の妻と息子の会社に送金されたとみられることが5日、関係者への取材で分かった。

 東京地検特捜部は日産に残されたメールの記録などを基に、投資会社の口座の出入金を精査。再逮捕容疑となった代理店への送金の一部は家族に渡ったと判断した。「私的流用」の重要な根拠になるとみて実態解明を進める。

 一方、オマーンの代理店幹部が日産からの振込金について「自分には手が付けられない」と周囲に話していたことも関係者の話で判明した。代理店側への支出がゴーン容疑者側に還流させる目的だった疑いがある。(共同)