Monday, April 08, 2019 10:34 AM

日産ゴーン取締役解任 ルノー会長加え経営刷新

 日産自動車は8日、東京都内で臨時株主総会を開き、会社法違反(特別背任)の疑いで再逮捕された前会長のカルロス・ゴーン容疑者と金融商品取引法違反罪で起訴された前代表取締役グレゴリー・ケリー被告(保釈)を取締役から解き、筆頭株主であるフランス自動車大手ルノーのジャンドミニク・スナール会長を新たに選任する議案を可決した。喫緊の課題である統治強化に向け経営陣を刷新し、日産・ルノー連合を強い指導力でけん引した「ゴーン体制」から完全に決別した。

 日産はゴーン体制下でみられたトップへの権限の集中を防ぐため、6月末にも「指名委員会等設置会社」に移行し、経営の監督と業務執行の分離でガバナンス(統治)改革を進める。監督機能のトップを担う取締役会議長には、前経団連会長の榊原定征氏の就任が有力視されている。副議長にはスナール氏が就くとみられる。

 西川広人社長兼最高経営責任者(CEO)は総会冒頭、「会社を代表して深くおわびしたい」と株主らに陳謝した。その上で「今と将来に対する責任を果たす」と述べ、早期の引責辞任を否定した。ルノーとの資本関係については、すぐには見直さない考えを示した。(共同)