Wednesday, April 10, 2019 10:20 AM

G20、経済のリスク点検 収支不均衡やIT課税も

 日米欧と新興国が首都ワシントンで11、12日に開く20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議の主要議題が10日、固まった。米中貿易摩擦や英国の欧州連合(EU)離脱といった世界経済に迫る減速リスクの影響度を点検。米中対立の背景にある経常収支の不均衡の是正や、巨大IT企業などを対象とした新税制「デジタル課税」のルール作りも議論する。

 日本がG20の議長国を初めて務める。麻生太郎財務相と日銀の黒田東彦総裁が出席し、6月に大阪市で開く首脳会合(大阪サミット)に向け政策協調の足掛かりを築く意向だが、根深い問題を解決に導く道は険しい。

 初日は経済情勢がテーマ。米中摩擦を主因に国際通貨基金(IMF)は世界の成長率見通しを下方修正しており、各国の企業活動や投資への余波を精査する。EUが10日の特別首脳会議で話し合う英離脱問題への対応次第では、金融市場の混乱を防ぐ措置が必要かどうかも検討する見込みだ。(共同)