Tuesday, April 23, 2019 10:27 AM

スリランカで非常事態宣言 連続爆破テロ受け大統領

 スリランカのシリセナ大統領は23日、連続爆破テロを受け、非常事態宣言を全土に発令した。令状なしでの容疑者の身柄拘束が可能になるなど、警察や軍の権限が拡大される。テロの背後関係が不透明な中、強権的な姿勢で全容解明に乗り出した形だ。AP通信によると、警察当局は死者が計310人に上ったと明らかにした。

 インドのPTI通信によると、スリランカ大統領府は声明で、非常事態はテロへの対応を目的としており、表現の自由は制限されないとしている。また、シリセナ氏は連続爆破テロの調査を行う委員会を23日までに設置し、最高裁判事ら3人を委員に任命した。委員会は2週間以内に報告書をシリセナ氏に提出する。

 スリランカ政府は23日を服喪の日とし、各地で黙とうがささげられた。同国ではテロを受けて24日まで全ての学校が休校となっているほか、教会や高級ホテルが爆破された最大都市コロンボや周辺にあるキリスト教系の私立学校は、29日までの休校措置をとっている。(共同)