Wednesday, April 24, 2019 10:34 AM

強制不妊救済法が成立 首相談話「心からおわび」

 旧優生保護法(1948〜96年)下で障害者らに不妊手術が繰り返された問題で、被害者への「反省とおわび」と一時金320万円の支給を盛り込んだ救済法が24日、参院本会議で全会一致により可決、成立した。即日施行され、25日から各都道府県の窓口で申請受け付けが本格化し、早ければ6月にも支給が始まる。障害者差別に当たるとして旧法の「優生手術」規定が削除されてから23年。ようやく国による救済が動きだす。

 安倍晋三首相は談話を発表し「政府としても真摯に反省し、心から深くおわび申し上げる」と初めて謝罪の意を表明。「全ての国民が疾病や障害の有無で分け隔てられることのない共生社会の実現に向けて、最大限の努力を尽くす」とした。談話は閣議決定をせず、救済法と同様に国の法的責任には触れなかった。

 根本匠厚生労働相も「着実な一時金の支給に向けて全力で取り組む」との談話を発表した。(共同)