Friday, May 03, 2019 10:10 AM

首相「20年改憲施行」堅持 野党反発、阻止へ共闘

 日本国憲法施行から72年となり、令和で初めて迎えた憲法記念日の3日、各地で集会が開かれた。安倍晋三首相(自民党総裁)は憲法改正派集会へビデオメッセージを寄せ、2020年に改正憲法を施行する目標を堅持していると明言した。立憲民主党などの野党は反発。幹部が護憲派集会に参加し、改憲阻止へ共闘を呼び掛けた。首相が目指す9条への自衛隊明記案を軸に、改憲の是非が夏の参院選で主要争点となるのは確実で、与野党攻防が激化する。

 首相は東京都内での集会にメッセージを送り、自衛隊明記により「違憲論争に終止符を打つ。先頭に立ち、責任をしっかり果たす決意だ」と表明。憲法に教育充実を書き込む必要性も重ねて訴えた。17年の同じ集会で20年施行目標を掲げた経緯に言及し「今もその気持ちに変わりはない」と述べた。

 9条を巡り「全ての自衛隊員が強い誇りを持って任務を全うできる環境を整える」と強調。自民党が条文案を策定した教育充実に関し「家庭の経済事情にかかわらず、教育は全ての子どもに開かれたものとする。しっかりと憲法に位置付けなければならない」とした。(共同)