Monday, May 06, 2019 11:03 AM
米、対中関税引き上げ方針 大統領「全輸入品に25%」
トランプ大統領は5日、米中貿易摩擦に関し、中国からの輸入品2000億ドル（約22兆円）分に対する追加関税率を10日に10%から25%に引き上げる方針をツイッターで表明した。貿易協議の進展が「遅すぎる」と不満を訴え、全輸入品への制裁を念頭に、これとは別に「3250億ドル分の輸入品にも速やかに25%の関税を課す」と強調した。
これを受け、中国外務省の耿爽副報道局長は6日の記者会見で、ワシントンで8日から開かれる予定の閣僚級の貿易協議について「中国側代表団は現在、訪米する準備をしている」と述べ、協議継続の意向を示した。ただ米側がさらに圧力を強め、中国が態度を硬化させて両国がお互いの製品に制裁措置を繰り返す事態を招けば、「貿易戦争」が激化し世界経済への悪影響は必至だ。
トランプ氏はこれまで「交渉は順調だ」と合意に前向きな姿勢を示し、一部の米メディアも合意間近と報じていた。トランプ氏は追加関税の扱いや合意順守の枠組みを巡って中国との隔たりが埋まらず、交渉長期化にいらだちを強めて強硬姿勢に転じたとみられる。関税引き上げを突き付けることで、さらなる譲歩を引き出す思惑もありそうだ。（共同）
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