Tuesday, May 07, 2019 10:22 AM

米、対中制裁へ一転強硬 知財で対立、関税引き上げ

 トランプ政権は、米中貿易摩擦に関し、中国からの輸入品2000億ドル(約22兆円)分に対する追加関税率を10日に10%から25%に引き上げ、制裁を強化する方針を表明した。最終合意に向けて準備段階に入っていたとされる米国だったが、知的財産権の保護策を巡る対立が解けず、これまでの方針を一転させた。2020年の大統領選を見据えて成果を急ぐトランプ大統領は、中国の譲歩を引き出すため強硬姿勢を打ち出した。

 中国は7日、9〜10日の日程で米政府とワシントンで閣僚級貿易協議を行うと発表した。

 貿易協議を前に、両国の隔たりが依然として大きいことが鮮明となった。連休明け7日の東京株式市場で株価が大幅に下落するなど、貿易摩擦の長期化懸念が世界経済の重しとなった。ただ中国側は協議継続に意欲を示しており、歩み寄る可能性もある。(共同)