Thursday, May 09, 2019 10:16 AM

北朝鮮がまた飛翔体発射 2発、弾道ミサイルか

 韓国軍合同参謀本部は9日、北朝鮮が同日午後4時29分から49分(日本時間同)にかけ、北西部平安北道・亀城から短距離ミサイルとみられる飛翔体2発を東方に向けて発射したと明らかにした。飛距離はそれぞれ約420キロ、約270キロだったと推定。国連安全保障理事会決議に違反する短距離弾道ミサイルの可能性がある。韓国軍関係者は2発とも飛行高度が約50キロで、日本海に落下したと説明した。北朝鮮は今月4日にも複数の飛翔体を発射している。

 北朝鮮の相次ぐ発射は、軍事力強化を重ねて誇示して米韓をけん制し、2月の米朝首脳会談決裂後、膠着状態が続く非核化交渉を優位に進める狙いがあるとみられる。日本の防衛省は9日「日本領域や排他的経済水域(EEZ)への飛来は確認されていない」と説明。安倍晋三首相は「現時点で、わが国の安全保障に影響があるような事態は確認されていない」と官邸で記者団に述べた。

 韓国の文在寅大統領は9日夜、北朝鮮が飛翔体の発射を繰り返せば「(非核化に向けた)対話と交渉の局面を困難にする」と警告した。大統領府は「南北関係改善と朝鮮半島の軍事的緊張緩和に向けた努力に全く役立たず、非常に憂慮される」と表明した。(共同)