Wednesday, May 15, 2019 10:26 AM

みずほFG、純利益8割減 システム、店舗で巨額損失

 みずほフィナンシャルグループ(FG)が15日発表した2019年3月期連結決算は、純利益が前期比83.2%減の965億円と大幅減益となった。次期勘定系システムや閉鎖予定店舗の減損処理などに伴い6954億円の損失を計上したことが響いた。純利益が1000億円を下回るのはリーマン・ショックで大幅赤字に転落した09年3月期以降で初めて。他の大手銀行グループと比べ、収益力強化の取り組みの遅れが鮮明となった。

 東京都内で記者会見した坂井辰史社長は、みずほFGの現状に関し「多くの構造課題に立ち向かわないといけない」と強調。24年度末までに国内拠点の2割程度、約100拠点を削減するとしていたが、大都市圏を中心に30拠点を追加で削減する方針を明らかにした。全都道府県にある店舗網は維持する見通しだ。

 みずほFGは同日、19年度から5年間の新たな経営計画を公表。23年度にグループの本業のもうけを示す連結業務純益を19年3月期の2倍超の9千億円とする目標を掲げた。長引く低金利で国内の収益環境は厳しいが「次世代金融への転換」を掲げ、少子高齢化といった時代の変化に合わせ顧客のニーズに柔軟に対応できるよう組織改革を進めるとした。(共同)