Thursday, May 16, 2019 10:20 AM

改憲争点化で衆参同日選論 自民公約に「早期実現」

 夏の参院選で憲法改正の争点化を促す安倍晋三首相の発言を受け、自民党麻生派は16日、憲法勉強会を開始した。他派閥も順次始める。与党内では、首相が改憲の是非を掲げて参院選に合わせた衆参同日選に持ち込むとの見方が出ている。自民党は参院選公約に改憲の早期実現を明記する方向で調整に入った。一方、改憲に慎重な公明党は警戒を強める。野党は同日選があり得るとして、共闘態勢の構築を急ぐ。

 麻生派は16日昼の派閥会合に合わせ勉強会をスタート。衆院憲法審査会の開催状況などを確認した。議論開始は、党憲法改正推進本部の要請による。首相が2020年の改正憲法施行に改めて言及したことを受けた。参院選を通じて世論を喚起するのが狙いだ。

 首相は同日の党会合で「憲法審で議論するのは国会議員の仕事だ。しっかり参院選で問いたい」と訴えた。首相に近い下村博文改憲推進本部長は福島市で講演し、議論に応じない野党の姿勢を参院選でただすと述べた。(共同)