Friday, May 17, 2019 10:25 AM

中国と8年ぶり軍縮協議 21日に政府、削減要求

 政府は、軍縮・不拡散を巡る日中協議を2011年以来8年ぶりに開くことで中国と基本合意した。21日に北京で実施する方向で調整中だ。複数の政府筋が17日、明らかにした。安全保障分野を巡る相互不信の緩和を目指す。日本は核兵器削減への努力と透明性の確保を中国に求める。中国は米国が日本に提供する「核の傘」に言及するとみられる。

 中国との関係改善に向けた取り組みの一環。途絶えていた対話枠組みを再始動することで、習近平・中国国家主席の6月来日に向けた環境整備を進める狙いがある。だが強力な核戦力を保持する中国と、中国を警戒し米国の核抑止力への依存を強める日本の安全保障観は大きく食い違う。協議では、核軍縮を巡る認識をどこまで共有できるかが課題になる。

 外務省によると、軍縮・不拡散に関する日中協議は1999年にスタートした。12年9月に当時の民主党政権が沖縄県・尖閣諸島を国有化した後、中国の反発を受けて中断した。政府筋によると、両政府は安倍晋三首相が訪中した昨年10月以降、協議再開に向けた調整に着手。今年5月中旬までに開催日程がほぼ固まった。(共同)